ソーシャルサポートを得ることの勧め

こんにちは、森田由美子です。

前回は、96歳の姑の話をしました。
入れ歯がきれいになった姑は、デイサービスに
週に1度迎えの時間には支度をして出かけていっています。
どうだった?と尋ねると「楽しかった」とは言いますが、
デイサービスで何をしたのかははっきりとは覚えていないようです。
そんな姑ですが、日常が平穏に送れていることを嬉しく思います 。

姑の老化を通して 現段階で学んだこととして下記の二つがあります。
一つは、ソーシャルサポートを活用して、
介護を担う家族が無理をしないということ。
二つ目は、姑の自分でできる力を信じて関わること。


このブログを読んでくださっている方の中にも、
現在介護中という方もいらっしゃると思いますが、
介護に無理は禁物だということを、まずお伝えしたいと思います。

一般的に、自己犠牲を払うことを
美徳として語られることがあります。介護についてもそうです。
「私は〇年間、老親の介護をしました」「こんなに大変だった」などと
介護経験者の話を聴いたり読んだりすると、
「私はまだましだ」とか、「こんなことで根を上げていてはだめだ」、
「こんなことでつらいと思っているようでは情けない」、
「もっと頑張らなければ」と思ってしまう人もいるでしょう。

実は、私もそんな罠に少しはまりかけそうになっていたように思います。
姑のために何ができるのか、
お風呂に入るのを嫌がるけれど清潔にたもたなければ、
体を拭いてあげなければとか、
足が弱るから一緒に歩く時間を取らなければ、
食べられるものは何か、
下の世話については姑を傷つけないようにと
気を使ったりで頭がいっぱいでした。
そうしていると、一人がどんどん疲れていきました。
「介護とは自己犠牲を伴うもの」
「やれるだけしなければ」と思い込んでいたんですね。


そうなると、周りにあるソーシャルサポートが
一切目に入らず孤立化してしまうことがあります。
私たちの周りには多くのソーシャルサポートがあります。
ソーシャルサポートとは、他者から得られる有形・無形の援助を言います。
ソーシャルサポートには情緒的(励ましや愛情)、
道具的(形のある物やサービスの提供)、
情報的(アドバイスや情報の提供)、
評価的(肯定的な評価の提供)と言われます。


周りを見渡してみると、そういったソーシャルサポートがあるはずです。
家族だったり友人だったり、公的サポートが得らえる機関もあります。
私の場合は、地域包括支援センターのケアマネージャーさんと話をして、
訪問看護を受けることで体調管理の心配、
デイケアに行くことでお風呂問題、歩く問題は解決しました 。

あなたの周りのソーシャルサポートをこの際考えてみることをお勧めします。
介護だけに関わらず、子育てにおいても、一人で背負いこまずに
周りを見渡して日ごろからソーシャルサポートを意識してください。
もちろんメンタルヘルスにおいても何かいつもと違うな、
調子が悪いなと思ったら、「このぐらいで」と思わずに、
周りにヘルプを出して欲しいと思います。


そういった外との関係を持つことで、
刺激があるからか姑ができることが増えてきました。

もしかするともう年だからと考えず、手伝ってもらったり、
簡単な役割を頼んでみるとよかったのかとも思ったりしています。
先走って何もかもしてあげるのではなく、姑の発達の力を信じて、
できることはしてもらう、無理だったら手伝うといった感じです。
誰かにすべてしてもらうというよりも、
できるだけ自分でできることはしたいものですよね。

暑い日々が続いていますが、
熱中症には気をつけて夏を乗り切りましょう!!

それでは、また。
森田由美子